歯周病とは、歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが損壊する症状で、かつては歯槽膿漏と呼ばれていました。
歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に細菌が入り、歯肉が炎症を起こし赤く腫れて、ブラッシング時に出血します。しかし、痛みは全くありません。さらに進行すると、歯肉の中にある歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、膿が出たり歯がグラグラしてきます。 この段階でやっと痛みや腫れを自覚します。そして、最後には歯が抜けてしまいます。その理由は、初期の段階では虫歯のようなはっきりとした症状が現れることなく、かなり進行しないと、痛みや腫れと言う自覚症状が現れないからです。さらに、日本人には歯の定期検診を受ける習慣があまりないこと、また歯周病を確実に治療できる歯科医が残念ながら非常に少ないことなどが考えられます。一生自分の歯で噛むためには、むし歯の予防と同時に歯周病の予防と適切な治療が大切なのです。
歯周病の進行
歯肉は薄いピンク色で歯と歯の間に入り込んで弾力があり、引き締まっています。また、ブラッシングの際、出血はありません。
歯肉は赤みを帯びてきて、歯と歯の間は丸みを帯び膨らんでいます。ブラッシングでは出血がみられます。
歯肉は赤紫色となり、歯と接している歯肉がさらにぶよぶよと腫れ、縮んできます。ブラッシングでは出血や膿が出るようになります。
歯周病の治療
歯周病の再発防止と健康の状態を維持するために、歯科医院において定期的に検査と予防処置を行うことが必要です。歯周病のチェックと歯垢、歯石の除去などのクリーニングを行うことが何よりも重要です。